許可の要らない著作物の利用方法・6

美術の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等(著作権法47条の2)

たとえば美術の著作物の売買時に、その写真を相手に提供できる例外規定です。
「美術」というとなんだか敷居が高そうな感じもしますが、漫画なんかも美術の著作物に該当します。
写真の著作物の売買時にもこの例外規定の適用があります。

相手に提供する方法は複製または公衆送信が可能です。
すなわち写真に撮って渡す(複製)、ネットに画像をアップロードする(公衆送信)などが可能です。

公開の美術の著作物等の利用の時のように、原作品である必要はありません。
たとえば漫画は一般人の手に渡るのは原作品ではなく複製物です。
(原作品は原画です)
有名な絵画はレプリカが作られることがあります。
このような複製物であっても商品写真を提供できます。

最近ではネットオークションなどで個人売買が活発に行われています。
商品写真を掲載すれば商品の状態を詳しく相手に伝えることができ、取引が円滑になるでしょう。
その際に出品物が美術の著作物であっても、この例外規定により問題なく商品画像を掲載することができます。

美術の著作物の譲渡時(売買含む)のほか、貸与(貸すこと)の際にもこの例外規定が適用されます。

複製者が著作物を所有していること

その著作物を所有している人、またはその所有者から依頼された人による複製である必要があります。

美術または写真の著作物であること

譲渡しようとする著作物が美術の著作物、または写真の著作物であることが必要です。
そのほかの著作物、たとえば映画の著作物の譲渡時にその映画のワンシーンをサンプル動画として相手に提供することや、音楽の著作物の譲渡時に数秒程度のサンプル音源を提供することはできません。

ただ、たとえばDVDのパッケージは映画の著作物ではなく美術の著作物なので、パッケージ画像を商品画像として相手に提供することはできます。

権利者の利益を不当に害しない措置を講じること

たとえば美術品の譲渡の際に、商品画像として原寸大あるいはそれに近いサイズでの画像を提供してしまうと権利者の利益を害すると考えられます。
(商品画像だけで美術品として十分なものとなってしまう)
そのため、画像のサイズを小さく抑えたり解像度を低くしたりして、あくまで商品のサンプル画像としての範囲を超えないものにする必要があります。

譲渡権や貸与権を侵害しないこと

たとえばダウンロード販売は(勝手にやれば)譲渡権を侵害します。
このような場合には商品写真を提供できません。

  • 美術や写真の著作物を譲渡(販売)、貸与する際にはサンプル画像を相手に提供できる
  • 権利者の利益を損ねないように気を付ける必要がある
  • 美術・写真の著作物以外はダメ
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